2013年8月22日木曜日

ますます遠のいていくテレビ 1

 いろいろな所で書いていますが、テレビはほとんど見ません。
 とは言っても、ここ 15 年くらいの話で、その前は毎日のように見ていたんですけどね。
 当時の職場には、とてもストイックに仕事をこなす同僚がいたのですが、たまたま彼女と一緒に行動することがあったので、ついでに彼女のことをいろいろ聞いてみることに。

 とりあえずは、趣味の話題から。
「……辞書作り。」
 少々躊躇いながら、彼女はそう答えました。
 聞くと、自分の仕事を効率化するために、業務で出てきた単語やフレーズを自作のデータベースに登録していくのが趣味ということでした。

 それって、十分仕事の世界なんですが。
 やはり彼女は違う!と思いましたね。
 続いて、好きなテレビ番組や映画などはあるのかを尋ねてみました。
「わかりません。私……テレビが家にないから。」
 彼女曰く、前述のような趣味で忙しいのでテレビは不要と判断し、買わなかったそうです。
 当然、映画の情報もサッパリでした。
 軽めの話題を振って撃沈してしまいましたので、仕方なく業務の話題に切り替えました。
 すると、あれほど口を開くのを躊躇していた彼女が、途端に饒舌に語り始めたのです。
 共通の話題は重要ですが、業務の話ばかりですと息が抜けないですし、仕事している気にもなってくるので、明けても暮れても通訳・翻訳一色の彼女とは、スタート地点から異なっていたのでしょう。
 その数年後……彼女と同様に、テレビと私との距離はとても遠いものになってしまいました。

 長くなってしまったので、続きは次回にいたしましょう。