2015年7月29日水曜日

イジメはなくならない

 イジメを苦にした自殺のニュースが出るたびに心が痛みます。
 人を死においやるほどの陰湿なイジメ行為がこの世からなくなれば、もっと人間は豊かに生きられるだろうにと強く思います。

 私が学生の頃にもイジメは存在していました。
 そしてイジメがもとで不登校になってしまう生徒もいました。

 最近のイジメが陰湿になったとは言われますが、もっともっと前の時代にも質の悪いイジメは存在していました。
 イジメる側が悪いことにまちがいはありません。
 しかし、イジメる側の人間を厳しく処分したところで、今度は別のグループが似たようなことを始めるだけの話です。

 動物は本能的に闘争心を持っています。
 同じ檻に入れられたら競争と力関係が生じ、支配する側とされる側のしくみができあがっていきます。

 主従関係を築くための高度な知能を持たない個体なら、殺し合いや共食いなどの方法で自分が生き延びようとします。 
 人間も動物ですから、例外ではありません。

 主従関係の従属側に置かれた立場の人間は、支配側の人間に服従するように仕向けられます。
 自分の立場を見つけるためには避けて通れない道ですし、ほとんど誰もが他より良いポジションに立ちたいと思うでしょう。

 生存欲求がそうなっているため、社会を知らない子供たちが本能のままに行動すれば、当然イジメという形で主従関係(支配関係)が現れます。
 しかしながら、年齢にかかわらず、実際のところ様々な形でこのような力関係は存在していることは言うまでもありません。 

 イジメはなくなりません。
 しかし、救済に回る能力のある大人が逃げ回り、責任のなすりあいをしている現状は改善が必要です。